インタビュー

松山さん・山内さんと考える、「ゲーム×地域」の話(5)

松山さん、山内さんと考える「ゲーム×地域」の話2014.02.03(mon) up

新しいアソビの見つけ方 #05 グループディスカッション レポート

イベントの後半には、来場者も参加してのグループディスカッションが行われました。
前半の松山さんと山内さんのお話を聞いて、頭の中が〈ゲーム×地域〉モードに切り替わったところで、来場者5〜6人ずつテーブルを囲んで、お互いのアイデアを出し合っていきます。
テーマは、“こういう地域活動があったら面白そう!”という思いつきのアイデアを出していくというシンプルなもの。果たしてどのような〈新しい遊び方〉が飛び出してくるでしょうか?

前半のトークで出てきた様々なアイデアは、付箋に書いて壁に貼られています。

簡単な自己紹介のあと、短い時間のなかでアイデアを出し合っていきます。 最初はみなさん緊張気味です。

山内さんは各テーブルを回って、「優秀なアイデアを求めてません(笑)。 質より量!で出していってくださいね」と一言。一気に緊張がほぐれます。

その流れでアイデアが飛び出してきたようです。 付箋に書いたり、紙の上に直接書いたり。みなさん思いつくままに記していきます。 根っこにあるのは「自分の住む地域にこんなことがあったら楽しいなあ」という妄想です。

みなさんの楽しそうな笑い声につられて、テーブルを思わず覗き込む松山さん。

約8分でタイムリミット! ここで各テーブルのアイデアを代表の人が一斉に発表していきます。

「子どもたちを媒介にしたら地域活動って盛り上がりやすい」「農業や漁業など、日本文化として根付いている日々の生活をゲーム感覚として楽しむ」「高齢者のひきこもりをふせぐためにゲームサークルを実施」「カレー専門店ではなく、家庭のカレーの味を楽しめる集い」など、様々な地域活動のアイデアが披露されました。発表中のみなさん、子どものように目が生き生き。

すべてのテーブルの発表が終わり、最後に松山さんの総評です。 「どのアイデアも興味深く、びっくりして聞いていました。大事なことは、ただ面白いよねで終わるのではなくて、これは売れるね!ビジネスできるね!というところまで発展していくことだと思います。夢は大きいほうがいいでしょう(笑)」 なるほど、まさに“地域プロデューサー”の発想ですね。
松山さんが団地に2号棟とかに住んでたら、きっとその団地、盛り上がるだろうなぁ。

最後はCC2スタッフさんとアナバナスタッフみんなそろってSC2ポーズでパチり! 松山さん、山内さん、刺激的な時間を本当にありがとうございました!

(取材・文・写真/堀尾真理)

【アナバナ取材メモ】
〈地域〉と〈ゲーム〉という、一見なんの結びつきもないふたつが、見事にひとつにつながったこの夜。そこには“遊び心を忘れずに、新しい思考を求めて、夢は大きく”という、共通したキーワードがありました。<br />
そのキーワードを日々実践している松山さんの生き生きとしたこと! まさに子ども心を持ったまま大人になったような方で(もちろん良い意味です!)、会場全体が松山さんの魅力と笑いに包まれた時間でした。最後に松山さんがおっしゃった「夢は大きいほうがいい」という言葉には、まさに夢を追求し続ける松山さんの生き方そのものが反映されていました。
そして、物腰柔らかく、でも鋭い視点で話をまとめてくださったドネルモの山内さん。〈地域〉という、私たちに欠かすことのできないけれど身近に感じることも少なくなりつつあるものを、常に〈新しい目線〉で掘り起こしていこうとするその活動は、これからも目を見張っていきたいものです。(堀尾)

対談者プロフィール

博多にある元気なゲーム制作会社サイバーコネクトツーの代表兼ディレクター。開発の傍らで毎月、60冊の漫画誌を読んでいる大の漫画好き。アニメや映画、もちろんゲームも漫画も幅広く、こよなく愛している。
非常に“濃く”“熱い”人間である。
代表作は「.hack」シリーズ、「NARUTO−ナルト− ナルティメット」シリーズ、「ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル」、「アスラズ ラース」など。アクションと映像演出に特別なこだわりを持つ作品づくりが特徴。

最近では「ギルティドラゴン 罪竜と八つの呪い」や「死神メサイア」「フルボッコヒーローズ」などスマートフォンゲームの開発も手掛ける。 また、ゲーム制作会社だからこそ発揮できる能力を最大限に生かし、福岡県の「消防・防災・安全」のイメージキャラクター「まもるくん」のキャラクター・世界観デザインを制作。

九州大学芸術工学府博士課程修了(芸術工学博士)。
ドネルモは、「もっとこうだったらいいな」と思うつながりを作ろうとする人たちを応援する団体で、現在は「コミュニティで創る高齢社会のデザイン」など、これからの地域モデルを開発する仕事を中心に活動中。
ゲームは小学1年のファミコンから。
最初のカセットはレッキングクルー。
一番やり込んだのはウィザードリィ(ファミコン版)とジンギスカン(光栄)。


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