レポート

ネギは日に当たらないから白かった!野菜も農業も面白く見えてくる、物知り寺本さんの追っかけ取材第3段

こんにちは!編集部の天野です。
昨年より栽培を追いかけている、糸島市「寺本ダーウィン農園」のネギ。「普段はなかなか見ることができない、ネギの栽培を体験したい!」と、種まきの時期から畑へお邪魔していました。
そんな中、実は猛暑や長雨の影響で生育が遅れ、予定していた11月のねぎバーは2月に延期に。自然が相手のことに、こんな事態はつきものです。

ところが年末にお会いした寺本さんは長かった髪をばっさりと切り、「自分まだまだっす」と浮かない表情…果たしてネギはどうなるのか!?少し心配になりながら、今回もお手伝いをと、寺本さんの畑へお邪魔してきました!

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昨年7月頃の寺本さん。バッタを手に穏やかな表情です

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こちらは昨年12月の寺本さん。様子がおかしい。早くねぎを見に行かなければ

■前回の記事はこちら(ネギの定植)
■前々回の記事はこちら(ネギの種まき)

 

ネギは日に当たらないから白かった!
目からウロコな豆知識を聞きながらお手伝い

少しだけ不安を胸に畑をのぞくと、びっくりするほど立派なネギが元気に育っていました。ひとまず安心です。よかった〜!

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間隔が広いところは、ネギが猛暑で溶けてしまった箇所だそう。それでも多くのネギが力強く残っていました

今回お手伝いをさせていただく作業は「土寄せ」と呼ばれるもの。

ネギの白い部分は、緑色の部分との境目に繰り返し土を盛る「土寄せ」によって伸びていきます。そう!実はネギの白い部分は、土に埋まることによって日が当たらなくなるために、白く柔らかくなっていたのです。

さらに驚くべきことに、この白い部分は実は根っこでも茎でもなく、「葉鞘(ようしょう)」と呼ばれるものなんだそう。葉っぱの根元が鞘 (さや) 状になり、茎を包んでいるのですって。
他にも、ネギの表面の白い粉のようなものは新鮮な証であることや、ピラミッドが作られていた時代からネギがあったことなど、意外と知らないネギの話をたくさん教えてくれました。身近な野菜だけに、聞くほどに奥深く感じます。

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土寄せレクチャー中。寺本さん(奥)の手のあたりまで土をかけます。あまり埋まりすぎても成長によくないのだそうで、加減が難しい!

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鍬で土をかけます。ネギには傷をつけないようにそっと、、、

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寺本さんも見守ります

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手前が土寄せを完了したネギ。このあと2列のねぎの土寄せを完了させました!

 

お野菜も農業もどんどん面白く見えてくる
2月の穴バー寺本さんのネギトークは必聴!

土寄せが完了したあとは、寺本さんが育てている別のお野菜も見せてもらいました。ネギだけでも4種類育てている寺本さんですが、以前畑を見せてもらったナス以外にも、かぶや人参、大根などを栽培されています。

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人参を手にした寺本さん。繊維に沿って横からかじると、歯ごたえと味わいが違うのだと教えてくれました!

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色とりどりの野菜。ネギは1年に一度しか収穫できないことや、四季を感じたいとの思いから、色んな品種を作っているのだそう。いただいた人参も甘くておいしかったー!

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こちらは西洋ネギのリーキ。「旨味と味が本当に濃くて、もはやネギじゃねんす」とご本人が絶賛するこちらも、2月の穴バーでお楽しみいただく予定です

種まきの時からご一緒して話を聞くたびに思うのは、農業って科学を考える場面がこんなにも多いんだな、ということ。必要な土の種類を、成分表を見て選んでいたり、土の中にたくさんいる菌の種類やバランスを考えて畑を耕していたり。
一方で「目に見えない部分はカン頼りっす」と寺本さんがおっしゃる通り、経験値によるカンと科学と、どちらもを行き来しながら実験のように野菜を作っていく過程はとても興味深いです。

2月の穴バーでは、寺本さんによる奥深いネギのお話も楽しみにしていてくださいね。
お料理は、「リストランテKubotsu」の料理長・窪津朋生シェフが担当してくださいます。窪津さんへのインタビュー記事も、ぜひ合わせてお楽しみください。

 

■窪津さんへの記事はこちら
九州の“今”本当においしいものを提供したい。「リストランテASO」の窪津朋生シェフが語る究極の地産地消 

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最後は寺本さんの子どもちゃんも一緒に、ハウスの中で焚き火と焼き芋を楽しみました!寺本家のみなさんありがとうございました!

 

(編集部 天野)


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