穴バーレポート ACTIVITY

「怪しげな野草はまず誰かが食べるのを待つ」!?おちゃめな名誉教授正山先生が教える、身近な野草を楽しむための豆知識[満員御礼4月穴バーレポート前編]


4月の穴バーは野草をテーマに、九州大学名誉教授の正山征洋先生をお迎えして「野草がごちそうバー」を開店しました。早々に満員御礼となり、野草の注目度の高さに驚きました。

おちゃめな正山先生のお話で盛り上がった当日の様子をお届けします!

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現在も研究の真っ只中
野草先生が教える野草の豆知識

今回のゲスト「野草先生」こと正山先生は、薬用植物や生薬の研究を1960年代からすすめられ、西日本文化賞という名誉ある賞も受賞されていらっしゃる方です。

先生が2,30年ほど続けているというサフランの研究では、記憶学習の改善作用があることを発見し、この度海外で認知症の医薬品になるということまで教えてくださいました!なんと…。「野草を何十年も研究して薬にする」という、想像しがたい世界にめまいがしてしまいそう。

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こちらが正山先生。研究内容や功績をうかがうと圧倒されてしまうのですが、とても気さくな方です

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先生のトーク中、なかにはメモをとられるお客さまも。みなさま興味津々でした

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会場には先生の描いた薬草の「ボタニカルアート」と、一部にはその現物の生薬も展示をしました。淡い色合いが素敵だ〜(先生のボタニカルアートについての記事はこちら

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先生が持ってきてくださった薬用人参はみんなで試食!貴重な機会です

広く「野草」とはいっても、その中でも身体によい成分がより強いものは薬草、成分が強すぎて害となるものは毒草として認知され、さらに、栽培の難しくないものや美味しいものは品種改良などを経て、野菜として私たちの暮らしに浸透しています。

先生いわく、「野菜も偏りがないように食べましょうと言われています。食卓に1品、食べる野菜とは違う科の野草を加えれば、健康寿命が伸びますよ」とのこと。野草を食べるってちょっぴり勇気がいるな〜と思っていましたが、野菜と一緒になら手軽にチャレンジできそうですね!

 

野草採集のときは毒草に気をつけて!
おすすめ採集スポットと便利な道具

「さっそく野に出て、野草採集だ!」といきたいところですが、毒のあるものには要注意。図鑑などで調べ、不安なものは詳しい人に聞くなどして気をつけてくださいね。

人通りの多いところは除草剤がまかれていたり、ワンちゃんの散歩道となっていたりするので、神社や河川敷なら傾斜になっているところがおすすめです。散策の際には、根っこまで掘れるスコップや棘のあるものも切れるハサミがあると便利ですよ!

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「毒草の見分け方について、怪しげな野草はまず誰かが食べるのを待ちましょう」とおちゃめなアドバイスをする正山先生

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トークが終わってからも、熱心に先生にお話を聞かれる方がたくさんいらっしゃいました

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取材の際に足を運んだこの場所は、JR竹下駅の近くの那珂川です。福岡市内であれば西公園もおすすめ!

毒を持った野草といえば、実は春の山菜「ワラビ」には、膀胱ガンを引き起こす成分が入っているのだそう!けれどそれも、灰や重層などでアク抜きをすることですぐに分解され、食べられるようになるのですって。野草を美味しく食べようと、うまく付き合いながら暮らしてきた人間の知恵ってすごいですね。

レポート後編では、野草料理研究家なかおあやさんによる、21種の野草を使ったごちそうをご紹介します!

(編集部 天野)

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