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画家でもアーティストでもない野草研究の専門家が描くボタニカルアートの世界とは?

みなさま、「ボタニカルアート」ってご存知ですか? 
植物の特徴を捉え、なるべくリアルに、かつ美しく描かれた植物画のことです。
見たことのある植物も、詳細なイラストで見ると「葉っぱは互い違いに生えるのか」とか「こんな色の花を咲かせるのか」など、あらためて発見することもあるものです。

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よく見かける身近な植物にも発見がいっぱい!

3月14日から始まった「正山征洋 ボタニカルアート展」に行ってきました。
作者の正山征洋さんは、画家でもアーティストでもありません。
九州大学名誉教授、長崎国際大学の薬学部教授を務められており、薬用植物や生薬に関する研究をされていらっしゃる方です。
単身赴任で長崎にいらっしゃるのですが、テレビのない独り住まいの暇つぶしに、野草の絵を描き始めたのがきっかけだそう。
3月いっぱいで大学を退官されるとのことで、その記念にこれまで描きためたボタニカルアートの作品展を開催することにしたのだそうです。

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葛湯や葛根湯などで馴染みのある葛は、こんなに鮮やかな花が咲くのですね!

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こちらは麻の雌株

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こちらは麻の雄株。 繊維にしたり、油を絞ったり、食用としても昔から身近にあった麻には、雄と雌があったとは知らなかった!

バニラビーンズやナツメグやクローブなどスパイスとして馴染みのある植物の絵もありました。
イラストの前にスパイスが置いてあり、香りを嗅ぎながらその植物の姿を見ることができるという心憎い演出も。
普段は乾燥させた実や葉、粉状にされたものなどでしか見ることのないスパイスですが、どのような植物なのか、いつも目にするのはどの部分なのかを知ることができ、とても興味深く見ることができました。

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シナモンは樹木の皮を乾燥させたものでね、体を温める作用もあるんだよ。といった薬用植物の研究家でもある正山先生ならではの解説もついてきます。

実は身近にたくさんある野草
4月の穴バーは野草のプロと開きます

実は、以前参加した野草のワークショップで、正山先生に野草のことを教わりながら散策をしたことがあり、今回は4年ぶりの再会でした。
野草ワークショップでの正山先生は、よく目にする植物も実は食べられるのだとか、茎を折って黄色い汁が出る植物は毒性があるのだとか、とっても気さくに野草の興味深い話をしてくださり、あっという間に時間が過ぎていったのを思い出します。

日常で見かける植物も、実は食べるとおいしい野草がたくさんあります。
様々な植物が芽生え、活動的になる春。この季節に野草をテーマにした穴バーを開催したい!ということで、正山先生と「野草バー(仮)」を開くことになりました。
こちらの内容は、改めてお知らせいたしますので、お楽しみに。

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向かって右が正山先生。左は「野草バー(仮)」で料理を担当してくださる薬草料理研究家の仲尾綾さん。今度の穴バーも楽しみです。

正山先生のボタニカルアート展は18日(日)まで開催中です。
野草に興味のある方、ボタニカルアートが好きな方、正山先生に会ってみたい方、ぜひ会場まで足を運んでみてくださいね。

正山征洋 退職記念ボタニカルアート展
期間:2018年3月14日(水)〜18日(日)
会場:新天町 ギャラリー風(福岡市中央区天神2-8-136)

(編集部 トゴウ)


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