日々のてまひまの日々

みんながハッピーになれる社会を目指して。ふくしごとサンキューパーティ開催レポート(前編)

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株式会社ふくしごとが結成されて1年半。「日々のてまひま」ブランドの商品開発や「日々の芸術」を使ったアート事業、施設へのコンサル事業など、様々なプロジェクトに関わられた企業や福祉施設関係者を招いての「ふくしごとサンキューパーティ」が開催されました。会場には色とりどりの食事やスイーツがずらり。福祉施設の利用者さんも参加して交流を深めました。今回は、11月27日に開催されたパーティの模様をお届けします。

サンキューの想いをこめた、ふくしごとのおもてなし

パーティの会場は、アナバナ編集部のあるダイスプロジェクト1Fのカフェスペース。福岡県宗像市にお店を構える『Happy Herbs』さんによる創作料理と、スイーツプランナー『BONAPPE’TIT!! 』の山口さん考案のケーキが彩りよくテーブルに並びます。料理に使われているのは、九州各地の福祉施設で作られた商品です。素材の良さを引き出す和洋様々なアレンジで、会場は食欲そそるおいしそうな香りに包まれていました。この日のために作られたという無垢素材のテーブルに盛り付けられたごちそうは、さながら芸術作品のよう。『ふくしごと』らしいおもてなしの空間に、来場される方々も目を輝かせていました。

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「庭や海で摘んできた草花を散らしています」と話すのは、『Happy Herbs』オーナーの渡部さん。素朴ながらも鮮やかなテーブルコーディネイトは、私たちの目も舌も存分に楽しませてくれました。
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トマトと豚肉を包んだ揚げ餃子は、福岡市早良区の福祉施設『アベル』の無農薬ハーブソルトをちょんちょんっとつけてパクッ。おにぎりは、宮崎県都城市の福祉施設『なのはな村』で栽培された、無農薬合鴨農法の玄米&胚芽米を使っています。
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「日々のてまひまランチョンマット」の上には、味わい深い猪肉ハムを挟んだバゲットサンドと、「はちみつパイセット」がセンスよく並びます。
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熊本県上益城郡の福祉施設『明星学園』の「にんにく味噌」と「にんにく唐辛子味噌」は、カラッと揚げられた揚げ豚にたっぷりと絡められて登場。おにぎりにトッピングすれば、かなりごはんのすすむ味わいです。
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スイーツプランナーの山口さん。「自由にケーキを作らせてもらったら、フォークとスポイトが突き刺さったデザートになっちゃいました」とインパクト抜群のサンキューケーキを用意してくださいました。
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奥八女抹茶と筑後産あまおういちごのロールケーキ。スポイトには、バタフライピーのフラワーから色を抽出した青い練乳が入っています。いちごにたっぷりと練乳をかける手間もまた楽しい!
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ウエルカムドリンクとして振舞われたのは、熊本県上益城郡の福祉施設『明星学園』の農園で収穫した完熟ブルーベリーのブルーベリーワインとブルーベリージュース。
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この1年半の間にふくしごとが手がけたプロジェクトや開発商品をパネルで紹介。みなさん、商品を実際に手に取りながら興味深そうにご覧になっていました。

一方的に「助ける」のではなく、関わったみんなが「豊かになれる」社会を目指して

『ふくしごと』が目指しているのは「障害のある人と社会との心地よい循環をつくる」こと。クライアントである企業も請負先の福祉施設も、そこで働く障害のある方々も、新しい仕事や新しい価値観をともに作っていくパートナー。パーティに集まったみなさんは、お互いにフラットな関係の仲間たちという位置付けです。
「障害のある人たちを助けるという一方的な関係ではなく、私たちが逆に助けられること、気づかされることもたくさんある。彼らのできることをみつけて、お互いがハッピーになれる関係を築いていきたい」と話すのは『ふくしごと』副社長の樋口さんです。
実際に『ふくしごと』とのプロジェクトに携わった方は、企業の方も施設の方も口を揃えて「新しい価値観に出会えた」と話されていました。「社会貢献」にとどまらず、お互いの新しい可能性を見つけられたという喜び。その経験が積み重なることで、障害の有無を超えて、豊かな社会になっていくのではないでしょうか。

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『ふくしごと』樋口さんの「サンキュー!」の掛け声とともに乾杯。企業や行政の方、福祉施設スタッフ、利用者さんなどみなさんが入り混じった交流タイムがはじまりました。
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まずは『ふくしごと』スタッフのみなさん全員のご挨拶から。左から副代表の樋口さん、山内さん、先崎さん、焼山さん、猪股さん、館さん、渡邉さん、長末さん、代表の橋爪さん。
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『ふくしごと』のプロジェクト事例やパートナーの施設や企業のみなさんを紹介する樋口さん。歯に衣着せぬトークで笑いを誘います。
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日々の芸術によるアート展「日々描く」で、六本松のカフェにアートを展示した『ひまわりパーク六本松』の山中さん。この展示をきっかけに「利用者さんの行動範囲が広がった」と、とても喜んでいました。利用者さんたちがまめにカフェを訪れるようになって、カフェのオーナーさんの接客能力も磨かれたとか。
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はちみつパイセット」のはちみつを製造している鹿児島県鹿屋市の福祉施設『Lanka』の大山さん(左から2番目)。今回のプロジェクトをきっかけに、鹿屋市内の飲食店やお菓子店などで蜂蜜を取り扱ってもらう機会がぐんと増えたそうです。
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天神地下街の光のモニュメント「ルリエ」を手がけたメンバー達によるトークタイム。イラストの書き直しの依頼があった時、体調が思わしくなかったというアーティストの石井さん。「再提出するイラストにはエッフェル塔と凱旋門しか描かれていなかった」という真事実が発覚して会場を驚かせました。そのピンチを石井さん自身が乗り越え、施設と『ふくしごと』との3人4脚で素晴らしい作品が完成したそうです。

『ふくしごと』の樋口さんや山内さんの進行によって、これまで手がけてきたプロジェクトやそこに関わったパートナーさん達の様々な想いが紹介されていきました。
後編ではまだアナバナの特集で紹介していない、ふくしごとの物語をご紹介します。

後編へ続く >


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