穴バーレポート ACTIVITY

「大変だけど、私にもできる」。モデル兼アスパラ農家のよしこちゃんが思い描く農業の未来とは?[満員御礼 5月穴バーレポート前編]


5月の穴バー「アスパラバー」では、佐賀県神埼市でアスパラガスを育てながら、モデルとしても活躍する異色の農家奥園淑子さんをゲストに迎えました。
春から初夏にかけてのこの時期に旬を迎えるアスパラガスですが、畑ではどうやって育っているの?フサフサの木に変化するって本当?

知らないことだらけのアスパラガスの1年の全貌と、「モデルで農家」のよしこちゃんが語る農業論について、ゲストトークを振り返りながらお届けします!

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こちらがゲストのよしこちゃん。満員御礼で開店です

 

選ばれしアスパラガスは木になって
太陽からエネルギーをもらう!

アスパラガスは私たちにとって身近な野菜ですが、その花や実、フサフサの木になった姿を見た事がある方はかなり少ないはず。会場に飾られたフサフサの木の姿には驚きの声があがっていました。

春になると土の中からにょきにょきと出てくるアスパラガスですが、夏になると自分で土から出てくるための養分が足りなくなります。そのため5月頃には、生えてきたアスパラガスの中から、いくつか立派なものを選び、フサフサの木に育てて光合成をさせ、太陽から養分をもらうのですって。植物のエネルギーシステムってよくできているなあ。

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フサフサの木は「親木(おやぎ)」と呼ばれています。会場に飾られた親木には小さなつぼみと実がありました

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みなさま親木に興味津々。「食べてみよ!」と味見する方もいらっしゃいましたが、お味はいかがだったでしょう〜?

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「アスパラガスには実がなるんです」とよしこちゃん。赤くなって落ち、種の役割を果たします。こんな姿見たことなかったなあ

他にも、親木を育てる前に出てくる「春芽」と呼ばれるアスパラガスと、親木を育てている時の「夏芽」には見た目の違いがあること、一度植えると20〜30年は収穫できることなどを教えてくれました。アスパラガスってこんなに面白い野菜だったんですね!

 

「確かに大変だけど、私にもできる」
よしこちゃんが思い描く農業の未来の形

農家としてアスパラガスを育てる一方、収穫のない時期などはモデルとしても活躍するよしこちゃん。力仕事の多い農家は一見モデルとは正反対の職業ですが、「こう見えて意外と私でもできるんですよ」と言います。

「今日も20キロする肥料袋を3袋まいたんですけど、やっぱり大変で。でも、大変以上に”美味しい”と皆が食べてくれたり、育っていく過程が嬉しかったり、感動がいっぱいあるんです。もっと農業のよさを知ってもらえたらな、農業のイメージを変えていけたらなと思って両立を頑張っています」

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こちらはよしこちゃんのモデル活動中の写真!キリッとした表情も素敵だ〜♡

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夢を語るよしこちゃんは、真剣な表情ながらもとても楽しそう。きつい作業がある中でも、感動や楽しさを感じていることが伝わってきます

モデルとして本格的な活動をする前は、福祉施設に勤め農園芸を担当していたのだそう。
その時に農作業中イキイキとしている子どもを見て、「細かな袋詰めから販売までいろんな作業がある農業なら、障害のある方の特徴を活かして何かができるんじゃないかと思ったんです」とよしこちゃん。最終的な人生の目標として、農業と福祉の連携をしていきたいとも語ってくれました。

誰でも気軽に楽しめ、打ち込むことができる、モデルと両立もできる!
そんな農業の未来の形を思い描く情熱的なよしこちゃんを、これからも追いかけていきたいな、と思う夜なのでありました。楽しそうに作っている人の顔が見えると、食べることももっと楽しくなりますね!

 

レポート後編では、パスタやパフェまで登場した目からウロコなアスパラガス料理をご紹介します。

(編集部 天野)

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