みやまの恵みと“ありがとう”をつめ込んで みやま高校生お弁当プロジェクト

“みやま市の食のプロ”と“クリエイター”による新たな視点でお弁当企画をアップデート!?

山門高校食物部の皆さんとみやまスマートエネルギー株式会社が取り組む「みやま市高校生お弁当プロジェクト」。前回のおかず案プレゼンから約2週間後、二回目のミーティングが開催されました。
前半は、お弁当の食材を扱う「道の駅みやま」から武藤駅長と松尾さんをゲストに迎え、地元の特産物や加工品にかける想いをお聞きしました。
後半は、今回から新たに参加する九州産業大学3年生の江本さんと園田さんが登場。お弁当のパッケージやロゴマークなどのデザインを提案してくれました。

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お弁当のパッケージやロゴマークなどのデザインで参加する九州産業大学3年生の江本さんと園田さん。イメージしやすいようにと実際にパッケージと箸袋を作ってきてくれました

食のプロやクリエイターとの出会いは、食物部の皆さんにどんな影響をもたらすのでしょうか。当日のレポートをお届けします。

安全安心なおいしさを届ける
「道の駅みやま」の想いとは?

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前回と同じく「さくらテラス」に集まった食物部の皆さん。さらに同じ山門高校でみやま市のPRを企画している1年生の平田さん、生清さん、池田さんも飛び入り参加して、高校生総勢12名+大人たちが揃いました。
中央のテーブルの上には、地元のとれたて野菜がずらり。中には、地元っ子でも初めてお目にかかる品種もあるようです。

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「道の駅みやま」武藤駅長

武藤駅長 この野菜は、さっきまで道の駅の店頭に並んでいたものです。今でこそ一日中さまざまな特産品が買えますが、10年前の創業当時は午後になると売り場がガランとして商品の確保に大変苦労していたんですよ

福岡県内の道の駅でも屈指の人気を誇る「道の駅みやま」ですが、当初は生産者からの出荷数も少なく、思うような営業は叶いませんでした。そこで、道の駅のスタッフの皆さんがまず始めたのが、生産者について知ることだったそうです。

武藤駅長 店頭で販売される前の野菜がどうやって育てられているか、私たちは詳しく知らなかったんですね。生産者は土づくりから種まき、水やりなど手間と時間をかけて育て、収穫後も選別して洗って道の駅に持ってきてくださる。その苦労に報いるためにも、道の駅は商品を“売りきる努力”をしようと全員で取り組んだんです。お客様が見やすいよう売り場を整えたり、生産者の方と交渉して1日2回の納品をお願いしたり…

さらに、道の駅では「安全で安心できる商品を」「地場農産物と特産品を販売する」など、地域の特産品と生産者を守るための基本方針を定め、厳しい品質管理に取り組んでいます。

武藤駅長 お客様にも生産者にも満足してもらえる店舗を目指しているんです。生鮮品だけではなく、お弁当や惣菜などの加工品も力を入れていて、そこでもスタッフによる衛生管理を徹底しています。出店者の皆さんにちょっと厳しいと言われるくらい(笑)今回は、そんな加工品出品者の松尾さんにきて頂きました

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松尾さん 私は、高菜漬けなどのお惣菜、お弁当を作って販売しています。地元の野菜を使うのはもちろんですが、見栄えにもこだわった加工品で、みやま市の魅力を多くの人に伝えるのが自分の仕事と思っているんです。そこで、高校生の皆さんに伝えたいのは、お客様に喜ばれることが作り手の原動力になるということ。私は小さい頃から料理が好きで、料理以外の仕事はやったことがありません。でも今は経営者として利益を考えなければならないので、作りたい味があっても実現が難しい場合もある。現実は好きなだけではできないけれど、お客様からの“ありがとう”や“また買うね”という言葉で天にも登る気持ちになれます。だからこそ、私達は“お客様に喜ばれる味”を目指しているんです。そして、今日は皆さんが頑張る姿にもエネルギーをもらいました。こちらこそ、お礼を言いたいくらいです。

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食物部員ではありませんが、授業の一環でみやま市のPRポスターを作っている山門高校1年生の平田さん、生清さん、池田さんも同席。売れ筋商品について質問が飛び出しました。

実際に販売や調理に携わるプロの声に耳を傾けると、部員の皆さんも特産品への興味がどんどん湧いてきた様子。目の前に広げられた野菜に関する質疑応答が繰り広げられました。思案顔の部員は、お弁当のおかずにどう取り入れようかアイデアをひねっているのかも。新たな学びが、プロジェクトにどんな波をもたらすのでしょうか。

九産大のクリエイターコンビによるデザインが
高校生たちの意欲にさらなる火を付ける!?

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道の駅みやまの武藤駅長と松尾さんとの交流の後、九産大の江本さん&園田さんによるデザインのプレゼンが行われました。
今回のプロジェクトは、おかずを考案するだけではなく、販売やPRなどまで全て手掛ける必要があります。そこで、江本さんと園田さんは、部員のモチベーションが上がるようなデザインを心がけたそうですよ。

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アイデアを出すべくみやま市を訪れて、地元の空気感や見どころを調査したという江本さんと園田さん。一日周ってすっかりみやまファンになった2人の視点は、一体どのような形でデザインに生かされているのでしょうか?

江本さん・園田さん 私達は、九州産業大学芸術学部ビジュアルデザイン学科に所属しています。地域に関するデザインは初めてなのですが、みやま市で自然の豊かさ、人の優しさに触れて、このプロジェクトを絶対成功させたいと思いました!今日は、イメージカラーやロゴデザイン、アイテム展開などを提案します。

力強い挨拶の後、スライドにはデザイン案が次々と発表されました。
高校生の皆さんも食い入るように見つめています。
その一部をご紹介しましょう。

〈イメージカラー〉
グリーンからブルーへのグラデーションは、パッと目を引きながらも安心感を与えます。そういえば、どこかで目にしたような配色です。

江本さん・園田さん みやま市で感じたきれいな空と緑の大地を表現しました。お弁当のパッケージやグッズまで、カラーを統一することで一体感も出るし、多くの人に覚えてもらえるのではないでしょうか
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〈ロゴ〉
今回は高校生の皆さんに選んでほしいと、なんと4つのデザインを用意してくれました。その中でも、一番支持されたA案は、江本さんと園田さんが地元で出会った“ステキなもの”をモチーフにしたそうです。

江本さん・園田さん A〜D案は、それぞれ“地域性”“高校生らしさ”“キッチン”“お弁当”の4つの方向性を定めてデザインしました。このA案は、“地域性”を重視した内容です。文字組の中には、セロリ、みかん、鯉のぼり、みやま市の花であるサクラ、花火、三重塔など、みやま市を代表する要素を取り入れました。
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お弁当のイメージはこんな感じ

〈ネーミング〉
お弁当の名前もさまざまな角度から考えてくれました。ただし、こちらはおかずの内容や全貌が決まって、高校生と一緒に考えたいとのこと。それでも、テイストを変えた多彩な言葉が出揃っています。

〈アイテム展開〉
実際の売り場を想定して、卓上POPやエプロンなどもデザイン。
ブルーグリーンが鮮やかに目に入り、インパクト十分です。

江本さん・園田さん 売り場もイメージカラーで統一して、この前を通る人に色で覚えてもらえたらと思っています。卓上にはPOP を設置してこのプロジェクトの概要を紹介。ポストカードサイズのリーフレットはもらった人が手元に置きやすいようにと考えています。美しいみやま市の景色や高校生の皆さんの活動を掲載して、裏にプロジェクトの詳細を載せるとか、どうでしょう。4

〈グッズ〉
 江本さん・園田さん 
アクリルキーホルダーとか缶バッジ、ステッカーなど、グッズがあったらワクワクするかなと。予算次第ですが
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〈ポスター〉
江本さん・園田さん 
海苔でロゴを作ってみるとか、このプロジェクトに興味を持ってもらえるようなインパクトのあるビジュアルを考えています。

〈PR〉
なんと2人でPR方法まで考えてくれました。トレンドに詳しい大学生だけに、Instagramを活用するアイデアです。

江本さん・園田さん このプロジェクトのアカウントを開設して、皆の活動中の写真などを掲載したいです。基本は私たちがアカウント管理しますが、高校生の皆さんと一緒に動かしていけたらと思っています。

自分たちが前回発表した内容がベースとなって、多彩な提案が生まれたことに感激している高校生の皆さん。
江本さんと園田さんのデザインの感想を聞いてみると…

「イメージカラーまで考えられているのにびっくりしました」
「みやま市の特産品や名所を入れてくれたのが嬉しかったです」
「Instagramを活用するという意見はすごくいいと思います」
「イメージカラーのエプロンを着て、みんなで活動すると楽しそう」
「いろんな人が関わってくれているから、私たちも頑張らなきゃ。やる気が湧いてきました」

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プレゼン内容は食物部顧問の川口先生も大絶賛でした。
川口先生 販売やPRについてはっきりイメージできてなかったんですけど、こんなアプローチがあるんだなと改めて勉強になり、すごく面白かったです。学校にもデザインを勉強しているグループの子達がいるので、いつかお話しをお聞きできるとありがたいですね。

江本さん・園田さん 普段は授業の課題として制作しているので、自分が作ったものに感謝されることはまずないんです。だから、今日いただいた感想はすごく嬉しい!大学の先生にも張り切って報告できます。皆さん良い反応してくれましたって

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ミーティング終了後、みやま市PRポスターにもデザインの観点からアドバイスをもらいました。こちらの完成も楽しみです。

年齢が近い大学生が専門的な技術やセンスを活かしてイキイキと発表する姿は、進路を考える高校生にとてもいい刺激を与えてくれたのではないでしょうか。
そして、江本さんと園田さんも、自分の制作物に対する反応を肌で感じてさらなる励みになったはず。
前回から一歩前進して、プロの声やクリエイターなど新たな視点を交えた第二回ミーティング。これから実制作を通して交流が深まれば、もう一歩深いアクションが生まれそうですね。次の試食会もお楽しみに!

(取材:編集部、文:ライター/大内理加)


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