みなさん「角打ち」に行かれたことはありますか?
角打ち発祥の土地と言われる、北九州では、「酒屋の店頭で酒を呑むこと」をいいます。もともと、はかり売りの酒を、升を借りて縁に塩を載せ、その塩をアテにその場で立ち呑みをしていたことが「角打ち」と呼ばれるようになりました。
今回の穴バーは、角打ちの文化を見直すべく、北九州角打ち文化研究会(以下、「角文研」)のみなさまと開店しました。
ゲストは、角文研の理事であり、フリーペーパーアバンティの編集長でもある金成子(キム・ソンジャ)さんです。
今回も予約から満員御礼!当日駆け込みのみなさんにも参加していただきました。
会場には、酒好きな皆さんが開店とともに続々と集います。
角打ちの楽しみ方にもなれてきたころに、金さんのトークが始まります。
北九州角打ち文化研究会とは
「角文研」は2005年ちょうど10年前に設立しました。当時のメンバーは10名、今では350名程の会員がいます。
会の発端もひょんな事から。小倉北区の室町で呑んだことから始まり、その後、会長の須藤氏から角打に行こうとお誘いを受け、その日に行った門司区の魚町酒店で「角打の会を開こう!」という話になったそうです。
「最初はお酒の勢いでした。お酒を呑むと大きい事も言えますから。笑」と金さん。
「韓国から日本に来て、福岡市を経て北九州にきたばかりでした。北九州はブランドが無いというイメージで、ブランドを作りたいという想いが有り、角打の会もただの飲み会ではなく、文化を取り入れようと思い、角文研として活動を始めました。」
発足して2年程は例会を設定して、地域の病院の屋上庭園に行ってみたりと、必ず街の何かを知った上で角打ちをはしごしていたんです。街になじんできた今では、例会をやめ、呑みたいメンバーが企画して思い思いの角打ちをはしごしています。
角打ちといえば、様々な人の出会いの場。もちろん角文研も例外ではありません。
角文研のメンバーには、動物園の獣医さんもいらっしゃっり珍しい職種の方にも出会えました。
お客様にも、編集部近所の企業の方や、クラフト作家さん、デザイナーさん、お店のオーナーさんなど異色な方々があつまり、新しい交流もうまれていました。
一緒に酒を交わせば、皆さん仲間になれますね!
北九州出身のわたくし、角打ちといえば近所の酒屋で、夕方のまだ明るいうちからご年配の方が集って楽しそうにお酒を呑んでいたので、おじさんたちの楽しみのひとつと思っていましたが、角文研の皆さんに出会って、角打ちを知っていくうちに、びっくり!角打ちは様々な世代の男女のお酒の飲み方のひとつとなっていました。「上下なし、地域なし」と信国酒店のおばちゃんが言っていたように、楽しい場所から始まった世代を超えたコミュニティから新しいビジネスや、活動がはじまるかもしれませんね。
7月11日は角打ちの日なんだとか。角文研の皆さんと共に、北九州の角打ちを巡るのもいいかもしれません。
角打バーレポ「一夜限りの本格角打ち」編へ続く
編集部:ワタナベ