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雲仙の「おいしい!」が温泉と一緒にやってきた! イベント「雲仙のおすそわけ」を振り返る

3/14(金)と3/15(土)にアナバナ編集部で開催されたイベント「雲仙のおすそわけ」。雲仙のおいしいものと雲仙の温泉のパワーをたっぷり味わっていただこうと、1日目はポップアップレストラン「食べる温泉 春の宴」、2日目には「雲仙湯けむりマルシェ」を開催しました。雲仙の食材のダイナミックなおいしさや温泉のパワーに驚かされっぱなしだった2日間。今度は雲仙に遊びにいきたい!の想いとともに、その様子をレポートします。

雲仙のゆかいな仲間たちが温泉と一緒にアナバナ編集部に集結!

2日間にわたる「雲仙のおすそわけ」開催に向けて、雲仙から泊りがけでやってきたメンバーは総勢8名。飲食店のオーナーから農家さんまで、暇を見つけては集い、雲仙の食や未来について語り合い、時にはお酒を飲んではしゃいでいる、仕事も遊びも信頼し合える関係性の仲間たちです。※詳しくはキャプションでご紹介します。

1日目のポップアップレストランで腕を振るったのは、雲仙市の若手シェフ・獅子島 薫さん(BAR Lion-J オーナーシェフ)と宮﨑貴仁さん(雲仙温泉の旅館の和食料理人)。獅子島さんの奥さんも応援に駆けつけ、仕込みにチカラが入ります。

「食べる温泉 春の宴」の開催前、雲仙の食材を仕込む獅子島さん(左)と奥さん(左奥)、宮﨑さん(右)。この後、30人分の料理をつくります

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準備がひと段落して「今日はやるぞー!」とテンション上がる雲仙のみなさん。左奥から、雲仙観光局の黒原 廉さん、蒸気家の山下晃輝さん、デジマプロジェクトの浅野恭平さん、料理人の宮﨑さん、獅子島さん。画像には写っていませんがデジマプロジェクトの松山 太さんもいらっしゃいました

1日目、温泉を飲んじゃう!? サプライズから宴がスタート

1日目のポップアップレストラン「食べる温泉 春の宴」。“食べる温泉”と題しているだけあって、雲仙の温泉水で調理した料理も登場します。そして雲仙の魚、肉、野菜が次々と登場するメニューは全7品。ちょっと駆け足になりますが、すべてご紹介します!

「始まりのひとくち」と題したトップバッターは「小浜温泉出汁」。温泉水をなにより最初に飲んでほしくてご用意しました。この温泉水こそ、今回の料理のおいしさの源のひとつです。海が近いので0.8%の塩分があり、そのままでもいい塩加減。じんわり身体にしみわたります。

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小浜温泉は飲める温泉。ほんのり塩味、するする身体に吸収されます

お次は小浜温泉の「温泉蒸し」。雲仙からタンクに詰めて運んできた温泉水で「瑞穂産かきと雲仙野菜」を蒸し上げました。牡蠣は温泉水のチカラで、しっとり味わい深く。温泉水のかすかな塩味が野菜の甘味を引き立てます。

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ぷっくりとした身の「瑞穂産かき」の温泉蒸し牡蠣。塩味が少なく、牡蠣本来の味わいが楽しめます。温泉蒸しで味の濃さが増したよう

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雲仙のデジマプロジェクトのじゃがいも「デジマ」はしっとりきめ細かな質感。ほんのり塩味がきいて温泉蒸しで風味もアップします!

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アナバナ編集部の軒下で、温泉蒸しに勤しむ蒸気家の山下さんと料理人の宮﨑さん。料理を出すタイミングを見計らい、一気に蒸し蒸し!

3品目は本日のスペシャリテとして登場した「南串山産じゃがいものフライドポテト〜海の宝石とディップソースを添えて〜」。

素材のじゃがいもは雲仙の若手農家デジマプロジェクトが育てた、まぼろしのじゃがいも「デジマ」。それを一度蒸して、さらにオーブンで焼いて旨味を凝縮し、食べる直前に揚げるという、手間暇かけたまさにスペシャルな一品です。

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「デジマ」に振った塩は温泉水からつくった希少な塩「塩の宝石」。チーズ系のディップソースをつけて味変するともう止まらないおいしさ

メイン料理は雲仙育ちの魚に豚。さらに温泉で炊きあげた〆の一杯まで

4品目は「地魚のカルパッチョと新玉ねぎ」。橘湾でとれた大きなサワラが1人前6切れとたっぷりです。料理人の獅子島さんに、こんな大盤振る舞いしていいんですか!?と聞けば、「お手頃な価格ですっごくいいサワラを見つけたから、いっぱい食べてもらいたくて」とニコニコ笑顔。ふんわりやわらかなサワラにシャキシャキの新玉ねぎとエディブルフラワー。サワラは漢字で書くと鰆です。春の宴にぴったりの魚料理でした。

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獅子島さんが出発直前に雲仙で仕入れた鰆。皮目はあぶって香ばしくしあげています。大ぶりなのに身は柔らか

まだまだ宴は続きます。メインディッシュの肉料理は「雲仙あかね豚のベジブロスロースト」です。雲仙あかね豚とは、お米25%配合の餌を食べて育った雲仙市のブランド豚。そのスペアリブを、「温泉ベジブロス(野菜の切れ端や皮を温泉水でコトコト煮たスープ)」で煮込み、それをさらにローストした手の込んだ一皿。「雲仙のおいしいものを、さらにおいしく食べさせたい!」という料理人おふたりの高い熱量とやさしさが伝わってきました。

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温泉ベジブロスで煮込んでローストしているので、骨から身がホロッとはずれます。付け合せの野菜ももちろん雲仙産

そしていよいよ〆のご飯。「海と山の幸の炊き込みご飯」です。雲仙産のアサリやビーツを具に雲仙の温泉水で炊き上げました。

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じゃーん!炊きあがりました!とお客さんにお披露目される炊き込みご飯。会場からは「おお〜!」と声があがります

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ビーツでピンク色に色づいたご飯

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デザートは雲仙の手作りジェラート店オレンジ・ジェラートで一番人気の「小浜の塩ミルクジェラート〜季節の野菜を添えて」

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ドリンクも雲仙のビーツや柚子を材料につくったオリジナル。小浜温泉ワイナリーのワインも登場

次々と、盛りだくさんに出てくる雲仙の「おいしいもの」に圧倒された宴の時間。お腹いっぱいで家路につくみなさんは大満足の笑顔、笑顔、笑顔でした。

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ポップアップレストランのフィナーレは、雲仙のメンバーのお見送り。みなさん素敵な笑顔

2日目、温泉蒸し料理を楽しみながらアットホームなマルシェを

「雲仙湯けむりマルシェ」を開催する2日目は、あいにくの雨模様でした。朝はゆっくりの滑り出しでしたが、雲仙からやってきたメンバーと温泉のアツさは止まりません。温泉水をグラグラ沸かして蒸気を上げながら、「今日は雲仙食材をどうやって食べてもらおうか〜」と盛り上がるメンバーたち。

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朝一番、雲仙から運んできた温泉水を大鍋で沸かし、巨大なせいろを設置。蒸気に包まれた即席(でも本格的すぎる)蒸し場が完成

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「瑞穂産かき」と卵もせいろで蒸し上げます

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瑞穂産かき、雲仙野菜、雲仙ハム、雲仙市にあるBOOGIEX(ブギー)のパン(薪窯中心で焼いているそう!)を蒸してワンプレートにしました

アナバナ編集部内には、雲仙のおいしいものを取り揃えたマルシェが登場。デジマプロジェクトのじゃがいも、レタス、雲仙市の名産品などなどが並びました。生産者のみなさんに、食材が育つ雲仙の風土や地元ならではの食べ方を聞くお客さんも。

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味が濃いのに、皮は薄くてしっとり繊細な味わい。アナバナ編集部スタッフもすっかりとりこになったデジマプロジェクトのじゃがいも「デジマ」

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レタスをお持ち帰りしたアナバナ編集部スタッフ曰く「10日後も冷蔵庫の中でシャキシャキでした!」。ちょうど葉物野菜が高騰している時期に1玉200円というありがたい価格。2個、3個と購入する人も

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温泉水で生地を練り上げた“食べる温泉”の「湯せんぺい」など、楽しいおみやげが並びました

午後からは蒸し牡蠣や蒸しじゃがを求めるおいしいものに目がないグルメたち、蒸し場の湯気に引き寄せられたご近所さん、家族連れなどが大集合。ゆったりとした時間のなかで、雲仙のおいしいものを蒸し蒸ししながら楽しみました。「次は現地で、雲仙で食べたいね!」。そんな会話がたくさん聞こえてきた1日でした。

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雲仙の風景写真のすぐ横で雲仙のおいしいものをいただきます。だんだんみんな「ここは雲仙!?」という気分に

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ママが手にした蒸しじゃがに突進。赤ちゃんは本当においしいものを知っている!

(取材:編集部、文:ライター/西村里美、写真:カメラマン/西澤真喜子)

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