穴バーレポート ACTIVITY

すももがおりなすミラクルナイト!いわくま果樹園さんが明かす「うますもも」のひみつ[すももバー]レポート前編

7月の穴バーは「新宮町からようこそ!いわくま果樹園さんとすももバー」

新宮町の農業や、町の魅力を多くの人に知っていただきたいと熱い想いをもちながら農業に取り組む、「いわくま果樹園」の岩隈研司さんとアナバナが出会い、甘酸っぱくてみずみずしい、旬を迎えたピッチピチのすももを多くの方に食べてもらおうと企画しました。

旬のすももに、これほど多くの人が集うとは!

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おかげさまで満員御礼。すももファンの多さに驚きです

シンプルに美味しさを味わっていただきたい!と、研司さんよりご来場のみなさまに、「ウェルカムすもも」をプレゼントしていただきました。

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キンキンに冷えたウェルカムすもも。

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かぶりつくと甘い果汁がしたたります。八百屋で働いているというお客様「すもも大好きなんです!」

すももの事を余すことなく知ってもらいたいと、会場の天井には、すももの木の枝を。枝が入っている袋は研司さんが日々使っている「収穫袋」です。良いものは使い込まれてさらに使いやすく、味わい深い表情に育っていくんですね。

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まるで果樹園に来たかのような雰囲気に!

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すももの美味しさのひみつに、みなさんかぶりつき!

研司さんのトーク「すもものおいしさのひみつ」

「今日は、穴バーのために、赤くしっかりと色づくまで待って待って、収穫してきました!」

と嬉しそうな研司さん。通常であれば、出荷のために赤く色付き始めのまだ熟れていない時期から収穫します。木になったまま赤くなるのと、収穫したあとに赤くなるのでは、味の違いがでてくるそうで、熟す前のすももを出荷するのはちょっと寂しい思いをするそうです。

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7月に旬を迎えるすももづくりは、その年の1月から始まります。

「美味しいすももづくりは、木の剪定から。剪定の仕方で、味が変わってくるのでとても重要な作業なんです」

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剪定の様子

植物は空に向かって伸びようとする作用があるので、棚に紐で縛って枝を寝せます。そうすることによって、花が咲きやすく、風味豊かな美味しい実がなりやすくなるんですって。

また、棚に枝をきれいにはわせる事で、収穫量が変わってくるのは不思議です。

美味しいすももを私たち消費者が食べるためには、研司さんの「美味しいすももを食べてもらいたい!」という熱い気持ちと、労を厭わない試行錯誤の結果なのですね。感謝! 

「会える生産者」研司さんの思い

いわくま果樹園の4代目、農業を初めて6年目の岩隈研司さん。農業に対して独自の思いをもって取り組んでいらっしゃいます。

研司さんの農業のルーツは、20代の頃にサンフランシスコに留学したことにさかのぼります。

研司さんの住んでいたサンフランシスコには、何かをつくって生活をしている人が多く、公園や、学校の校庭でファーマーズマーケットが開催されていました。

そこで生産者がつくった農産物や雑貨を、作り手自ら自信をもって販売していた事を粋に思い、日本に帰国後それを生まれ育った新宮町で実践出来れば!と家業を継いだそうです。

新宮町のある糟屋郡は、ベッドタウンのイメージが強く、農業は、福岡県内の大産地である糸島や筑後に比べ、認知度は低いのですが、都市圏の近くにあるため、新鮮な野菜を都心に供給できる特徴が有ります。そんな地域で農業を盛り上げていきたいと志を共にする仲間に出会い、2013年トリオを結成しました。それが「かすやグンジーズ」です。

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かすやグンジーズのみなさん。左から、研司さん、川内さん、今泉さん

活動は糟屋産の自慢の農産物をかかえてイベントに出展したり、マーケットを開催したりと、消費者に直接届けるための取り組みをしてらっしゃいます。福岡市の飲食店にも配達をされるなど、都市に新鮮な農産物を安定供給する都市近郊農業を実践しているのだそうです。

さらに、研司さんはフリーペーパー「smell(スメル)」の自費出版も。なんとアクティブな農家さんなのでしょう! 新宮町周辺の地域、宗像市や、福津市、古賀市、粕屋群に住む人、関わる人に焦点をあてて情報を集め、住む人や、訪れる人に向けて、「どんな人が住んでいるのだろう」と知っていただくためのコミュニケーションツールとして始めた活動のひとつです。

これを通じて、会いに行く行為行動が増えてほしいと研司さんは言います。こうした農家さんの取り組みは我々消費者にとっても非常にありがたいことですね。研司さんとお話ししながら、どんどん農家さんとの距離が縮まっていくといいなとあらためて感じました。

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発信する情報もそれぞれ、地域で頑張る自営業者の方々の考え方や、人間性を発信しています

新しい発見!「すももごはん」お料理とドリンクを紹介

いわくま果樹園さんの絶品すももをつかった料理の数々を紹介します。

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おしながき。もちろん、すももと新宮町の素材づくしです

 

「すももごはん」

すもも大好き編集部が考えたイチオシの一品。

「すもももももももものうち!」なんていう言葉あそびがありますが、実はすももは梅の仲間なんです。だったら、ごはんに合うに違いない!っと思い切ってごはんにまぜちゃいました。

熟れ始めの甘過ぎないすももと、ちりめんじゃこ、青葉が出会い、ちらし寿司のような新しい感覚です。

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研司さんも驚き「うまい!」と思わずかけこむほどの美味しさ。

 

「サバの南蛮漬けすもも風味」

新宮町の離島「相島」で水揚げされた新鮮なサバと、研司さんの育てたすもも、たまねぎが出会いました。すももの甘味が南蛮の酸味と一緒になってうまーい。恐るべしすももパワー。

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「夏野菜をすももソースで」

酸味のあるすももの皮まで余すところ無く使い、可愛いピンク色のすももソースは夏に嬉しいさっぱり味。研司さんの育てた丸オクラとズッキーニにつけていただきます。

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珍しい品種の丸オクラ。夏野菜にパワーもらえますね

 

「イカと空心菜の豆鼓炒め」

相島のイカと、かすやグンジーズの今泉さんの育てた空心菜。海と畑の素材がそろいました。豆鼓の甘辛〜い味付けは、ビールが欲しくなる!食欲を呼ぶ一品です。

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「すもものアイスキャンディー」

いわくま果樹園のすもも100%!福岡県柳川の「椛島氷菓」さんとのコラボ商品。すももアイスだなんて、ズルイくらいにうまい!レアな商品なので、今回食べれた方はラッキーですよ。

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 すももたっぷり入って「美味しい!」左は、研司さんの行きつけ新宮にある雑貨屋マリンフォードの高木さん

 

「すももカクテル」「すももスカッシュ」

甘酸っぱく熟れたすももをつかって、編集部で「すももシロップ」をつくりました。ピンク色で可愛いシロップで、カクテルと、ザクザク氷を砕いてひんやりさっぱりスカッシュに。

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美味しい素材でみなさん幸せそう。いい笑顔です

今回の穴バーでは、研司さんのすももや、果樹園のことし知ってほしい、消費者が食べることが出来るすももがどのように生産されているのかを感じてほしいという想いを存分に感じられる穴バーとなりました。

ただ農家として、農産物の生産だけに留まらず、ご自身の感性を活かしてイベントの企画や、情報誌の編集と幅広く挑戦を続ける研司さん。積極的に情報を発信する取り組みは、消費者である私たちにとって食べることを見つめ直す機会にもつながります。そして、職業を通じて地域を元気にしていきたいという想いは、多くの仲間を引きつけているのです。

後編では、研司さんの応援に駆けつけてくださった、「新宮町おもてなし協会」の木本さんのトークや、今回の料理の素材の産地、新宮町の離島「相島」を紹介します。

▷レポート後編はこちら

(編集部/ワタナベ)

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