イベントレポート

まるごこちの展示会

博多織と工房まるが織りなす布marugocochi(まるごこち)の展示会におじゃましました。
博多織と聞くと高価なもの、特別なときに身につけるものといったイメージがありますが、工房まるの柔らかい空気をまとったmarugocociの布はたまらなく可愛い。これなら日常にするりと溶け込んでくれそうです。

会場では布の使い方が丁寧に紹介されています。布の紹介というより、一枚の布を通じた”提案”ですね。
「包む」ひと手間に込められる、相手を想う”間(ま)”や、そのむすびをひらく”間(ま)”から生まれる交流。織り柄や布そのものではなくその先にあるものことを伝えたいというこのプロジェクト。
サヌイ織物さんと工房まる工房まるさんからの提案が会場にちりばめられていました。

昭和11年に建てられた「松楠居」での展示会。伝統と現代が交わるこのプロジェクトに通じる空間です

もちろん購入もできます。博多織らしく桐箱に入れてもらえるのがうれしい

サヌイ織物さんが得意とする小物類もあります。コースターやネクタイなど

手芸雑貨店TuttiFrutti店主文屋温子さんの”包む”。一枚の布が見せる表情の変化にワクワク

スタイリストしもむらひろみさんによるスタイリング。布をブレスレットのように使い、リングを通すだけで新しい

映像でものぞくことができる日常づかいの布。さまざまな工夫によって”布”がいきいきとしています。
*映像はコチラからご覧になれます
二日目の今日、午後から開かれたトークイベントにはたくさんのお客さんが。

右から工房まるの樋口さん、九州大学教授の坂口さん、サヌイ織物代表の讃井さん、サヌイ織物デザイナーの平田さん。和装姿がすてきです

始まりから約2年を費やし、ようやくお披露目となったまるごこちのプロジェクト。その背景や苦労など、さまざまな話題が飛び出しました。讃井さんの「伝統は革新の連続。伝承に終わらないように、技術は必要とされる人たちのために使わなくてはいけない」というお話が印象的。

利便性や単純な消費活動のための商品ということでない、新しい視点でのモノづくり。それを受信する我々が一発信者として、周囲に伝えるということも、伝統産業、モノづくりを支える消費行動につながるのだと思います。

(曽我)


まるごこち
http://www.sanui.info/marugococi/

Facebook https://www.facebook.com/marugococi


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