イベントレポート

ドキュメンタリー映画『マヤ ー 天の心、地の心 ー』上映会

ああ、生きててよかった…。

2012年12月21日、マヤ暦が1つの区切りを迎えるのとともに世界が終わるー。
1999年のノストラダムスの大予言に次ぐこの終末論。
もちろん信じてなかったけど、何事もなくてちょっとホッとした自分もいたわけで。
そんな晩、ある映画の上映会が行われました。
上映会を企画・主催したのはUPCC(ユナイテッド・ピープル・シネマ・クラブ)という、ユナイテッド・ピープルさんの映画上映を支援する映画ファンの面々。会場は博多区千代町にあるダイスプロジェクトさんでした。ユナイテッドピープルさんの配給する映画は全て自主上映が可能。個人レベルで本格的に上映会が開けるからコミュニティが生まれるきっかけにもなっているようです。
今回上映された映画は、ドキュメンタリー映画『マヤ ー 天の心、地の心 ー』。

映画は、先進国の豊かさの代わりに犠牲になったマヤの現状を伝えるドキュメンタリー。
遺伝子組み換えトウモロコシの市場流通による天然のトウモロコシの危機、
金鉱山の開発による環境汚染、森林破壊……。
天然のトウモロコシの粒の輝き、ウミガメの産卵、伝統的な儀式などマヤの自然の美しい映像とともに、浮き彫りになる搾取の構造を伝えています。

「世界が滅亡するわけない」

さっきまでそう思っていたけど、このままでは確実に滅亡に近づいている。
なかなか深刻な事実を目の当たりにして会場は少し重い空気に……。

しかし
そんな空気を吹き飛ばす良い香りが。。。
実は、映画上映だけでなく、映画にも出てくるマヤにちなんだ料理やラテンアメリカのお酒なども用意され、年末のひとときを楽しく過ごしましょう!というマヤづくしの会なのでした!
料理を担当した旅する台所「Tramonto」の吉田さんから本日のメニューの説明。

 

メニューは左から
○カボチャとオレガノの炒め物
○豆のマリネ
○サルサ・ディ・ハラペーニョ
○たこのセビッチェ
○バルバコア(猪肉!)
○タマル(ちまきのようなもの)

これがまた現地のワインとよく合うんです。なかにはコーン酒なんて珍しいものも。

マヤの料理法を再現して調理されたお料理をいただきながらこれからのことについてちょっと考えてみる。 「インラケシュ」とは「私はもうひとりのあなたです」という意味だそう。なるほどー共感、共振。
そのインラケシュの精神で、相手の立場になってものごとを考えることが第一歩。日本人として何ができるのか、「安い」の裏には何があるのか? きっと意識改革が必要なときが来ているのだろうな。。。

土の上で暮らしていないから、食物を育てていないから、つい、安い食物に手を出してしまう。
自分で育ててみて初めてそのありがたさ、大地とのつながり、はたまた地球とのつながり、連鎖を感じることができるのかもしれない。そうすると、おのずと何を守るべきで、今の状態がどんなに危ういことなのかがより自分のこととして分かるのではないかしら。
やっぱりこれからの時代は農業じゃないかと勝手に思いながら、夜は更けていったのでした。

(写真/文 大田)

 


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