福岡の水辺に新しい風景を生み出す
山本イベント担当の山本です。水上公園は、市民の方々の憩いの場になること、そして福岡に新しい風景をつくりたいという思いから生まれました。
山本ビールを飲みながらヨガを行う「ビアヨガ」や、映画鑑賞のイベント「水辺のパークシネマ」、ゲストDJを呼んで開催した「ほろ酔いリバーサイド」など…。キャパが小さいながらも、実験的に様々なイベントを行っています。そして、2016年から年に1回のペースで、水上公園・天神中央公園・西中洲エリアを会場とした水辺の祭典「ミズベックガーデン」を開催しています。
山本その中で、私たちミズベリングファンクラブ・フクオカと兄弟のように水辺の活性化に取り組んでいるTAIYO asobi switchさんと、全国的にも珍しい、川で行うSUP大会を企画しました。レースを開催することで、人々に川に目を向けていただくというきっかけづくりができたかな、と思います。
公園・水辺との関わり方、可能性について
白石ありがとうございます。ここからは中の話をいろいろうかがいたいなと思います。 まず一柳さん、清流公園を今後はどう使っていきたいという展望はありますか?
一柳福岡地所としては、まだ考えが固まっていないというのが正直なところです。清流公園を使ってお金儲けをしようというつもりはないので、「キャナルシティ博多と一緒に取り組みたい」という人が、何か表現したり発表できたりする場所になればいいなと思っています。将来的には、千年夜市が開催されている清流公園、そして屋台、そういう夜のビジネスをつなげて、天神から博多までのルートを活性化していけたらいいなと思っています。そして、福岡にくる目的になるような仕掛けをつくりたいですね。
白石清流公園って過去のイメージから少しアングラな印象があるんですけど、今後、そのイメージも含めてどう関わっていこうとお考えですか?
一柳難しいところはあるんですけど、昼の顔と夜の顔が違うっていうのはある意味強みなのかなと思っています。すべての公園がいわゆる“いい公園”である必要はないと思っていて。清流公園には清流公園のイメージがあるので、それを逆手にとって、若い人たちが面白がれる公園をつくっていくのもいいかなと思っています。
白石ミズベリングの活動をしていく中で、1番苦労しているのはどんなところでしょうか?
山本多水辺を活用した取り組みでは「行政との協議」が大変だと思われる方も多いのですが、実は中央区役所のみなさんは、私たちの活動をとても前向きに捉えてくださっていて、まったくそこは苦労したことがないのです。むしろ、水上公園に至っては、とてもいい場所にはあるんですけどキャパが20〜30人程度で、スペースが限られており、そこで賑わいを生み出すということに苦労しています。
チームワークでつくる、福博リバーサイド
白石水辺の活用は地域の事業者等とのチームワークが大切になってくる中で、外との連携や将来的な活動についてどうお考えですか?
一柳千年夜市さんと一緒にやらせていただくうえで、「将来的に、6箇所の拠点を回遊する仕組みになっているソウルのパムトッケビナイトマーケットのように、ライバルとなるようなマーケットを同時に開催してもいいですか?」と、事前に確認させていただいたんです。すると「福岡でナイトマーケットが盛り上がるのであればウェルカムですよ」とお答えいただいて。現状では千年夜市も旅行客が多く集まる場所になっており、もっと地元の方にも参加してほしいというお話をされていたので、もっともっと仲間を増やして地元の方が集まるような内容にシフトしていけたらいいなと思っています。
白石今日は千年夜市の松岡さんも客席にいらっしゃるので、松岡さんから見た水辺の取り組みについてひとことうかがってもよろしいですか?
松岡単純に、河川がもっと使いやすくなったらいいなって思いますね。先日タイに行って来たんですけど、全然使われていない川に船を置いて、水上ナイトマーケットが開催されていたんです。入りたいところに歩道からパッと入る。中にはバーもあって、すごく楽しそうでした。
白石すごくいいですね!山本さん、どうですか?(笑)。
山本1番利用するのが難しいのが“川の上”なんですよね…。いろいろやりたいんですけど…。
白石なるほど、これ以上つっこむのはやめましょうか(笑)。
会場からのご感想・ご質問
参加者1観光という観点から見ても、清流公園付近に船着き場があったらいいなと思うのですが、どうでしょうか?
一柳それは、福岡地所がどうこうできる話ではないんですが、あるといいですよね。もし清流公園側に船着き場ができたら、貸船とかやってみたいですね。
花村実は、水上公園の脇に船着き場をつくれないかと検討したことがあったんですよ。ただ、河川の上流にはダムがあって、洪水の時に水が大量に流れてくるので、水の流れを阻害するようなものはつくれないということになったんです。
参加者2ミズベリング活動は、企業にとってどのようなメリットをもたらすのでしょうか?
山本実はそれは私個人の悩みでもありまして。今は仕事とプライベートの境界線きわきわのところでやっている感じなんですよね。実は資料も用意させていただいています。
山本私的な目的といっても、もちろんうまくつなげて仕事につなげていこうという目論見です。ちょっと話はずれるんですが、水上公園の予算がこれまでの”賑わい予算”から“集客予算”に変わったんですよ。
白石それはどういうことですか?
山本つまり、賑わいをつくるというミッションから施設に人を集める集客というミッションに移行する段階に入ったということですね。そうすると、目的が予算に対しても変わってきます。それに答えるものを生み出していかなくてはならないわけですね。
白石では最後に、ひとことずつお願いします。
一柳今日はありがとうございました。最初足ががちがちでしたが、終わってみるともうちょっと熱い想いを話したかったなっていう自分がいます(笑)。最後にひとつみなさんにお願いがあります。自分も含めてですが、イベントなどにはぜひ積極的に参加してください。地元の人で賑わっているイベントこそ魅力的だと思うんです。そしていつか、ぜひみなさんと楽しそうなことを企画できたらいいなと思います。
花村TAIYO asobi switchさんが中心となって企画しているSUPイベントに、ぜひ参加していただけたらと思います。通常は海でやることが多いSUPですが、波や風があるので、実は初心者の方には河川がおすすめなんです。面白いな、面白そうだなって思ったものに参加していただくことが、コネクションが広がったり、予期せぬ出会いがあったりするのかなと思います。
山本常々、街を面白くしたいっておもっているんですけど、本当に街を面白くするプレイヤーって、私たちが知らない”おもろい人”たちなんですよね。行政がスタートアップ企業を育てているように、私たちは福岡に眠っている“おもろい人”を大事に育てていけたらと思っています。
白石これからの水辺の可能性を知ることができるいい機会になりました。今日はありがとうございました!
(了)