RethinkFUKUOKAProject

天神や博多のビル屋上をBBQ場にすれば福岡はもっと盛り上がる。BBQのプロ2人が考える 都市×BBQの可能性とは?

ReTHINK FUKUOKA  PROJECT イベントレポート08

アナバナではReTHINK FUKUOKA PROJECTの取材と発信のお手伝いをさせていただいています。

 

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今回で第8回目を迎えたReTHINK FUKUOKA PROJECTのトークイベント。ゲストには福岡を拠点に海外でも活躍するBBQのプロをお招きして、BBQパーティー付きの参加型特別企画を実施しました。

屋内で体験できるBBQを提案する黒岩正道さんと、場所を選ばず出張BBQを行う「旅するBBQ Smore(スモア)」代表中村圭一さんの二人をゲストに迎え、ReTHINK FUKUOKA PROJECT事務局の上水優輝さんと高山貴久美さんがトークを進行。トークの後は場所を移動して、ゲストの黒岩さんがプロデュースを手がけた福岡市薬院にあるエンタメレストラン『Jungle Kitchen(ジャングルキッチン)』にてBBQを楽しみました。異なるスタイルでBBQを生業にしている二人が語る、「都市×BBQの可能性」とはどんなものなのでしょうか。

乾杯から始まり、笑いと驚きの声が絶えなかった今回のトーク。世界各地のBBQ事情や歴史にも触れながら、新しいフードエンターテイメントの可能性をRethinkしました。トークの内容を一部抜粋してお伝えします。

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BBQで乾杯すると仲良くなる率が高くなる!

上水 今日お呼びしたお二人は、僕たちが思っているBBQとは全く違うBBQを経験されているんですよ。お二人ともBBQを生業にされていますが、なぜビジネスにしようと思ったのか、そのきっかけを教えてください。

中村 僕は出身が糸島(福岡県糸島市)なんですが、東京で働いているときに出張BBQのサービスをやっている企業があって。最初はお手伝いみたいな感じで入ってたんですけど、ハマってしまったんです。その会社が出張サービスをやめてしまって、僕は福岡に帰ってきて何をしようかとなったときに、自分で独立してやってしまおうと思って生業にしました。

上水 なるほど。黒岩さんはどうですか?

黒岩 僕、めちゃくちゃお肉好きなんすよ。そのお肉を究極に美味しく食べようと思ったら炭があるんですけど、フライパンで焼くのと炭で焼くのって大〜きく美味しさが違う訳ですよ。

高山 確かに。わかりやすい!

黒岩 諸外国では当たり前のように炭でいろんなものを焼くんです。日本にももちろん炭で焼いて食べる文化はあると思うんですけど、もっともっとできることってあるんじゃないかなっていうところを掘り下げていって、気づいたらこのようになってました。こんなに面白い料理のカテゴリないやんって僕は思うんですよ。

中村 確かに料理のジャンルとしても面白いんですけど、僕はBBQってコミュニケーションツールだなって思ってて。例えば居酒屋で乾杯するときとBBQで乾杯するときの仲良くなる率の高さって絶対BBQのほうが仲良くなると思うんですよ。

高山 そうだね。

中村 人と人もそうだし、人と食材、人と生産者、人と地域って全部を結びつける力がすごく可能性としてあるなって思ってて。結構な大人数でもできるだけ1つのテーブルを囲んだり、一品を大皿に盛ったりすることで、例えば「ちょっとそれ取って」とかコミュニケーションが生まれるじゃないですか。BBQの仕事って料理を提供することでもあるんですけど、シェアすることでコミュニケーションが生まれるように気をつけてます。 RFP8-3

 

仕事帰りにBBQ。

ビルの屋上をBBQ場にすれば福岡はもっと盛り上がる

高山 私が思うBBQの話をしたら、「貴久美さんそれ焼き肉です」って言われたんですよ。二人のBBQをそれぞれ経験させてもらうと、確かに私の思ってたのって”外での焼き肉”だったんだなって。

黒岩 そうなんすよ、実は。それで、さっきけいちゃんとだいぶ盛り上がっちゃったんですけど、みなさん、BBQの定義があるってご存知ですか?

中村 アメリカにはいわゆるバーベキューの定義っていうのがあって、6時間以上焼くのがBBQなんですよ。

会場 ええー!!)

中村 それは別にお肉を食べ続けるわけじゃなくて、1つのお肉にたいして6時間以上火を通すっていうのがバーベキューなんです。6時間未満のものは全部グリルっていうんですよ。日本のバーベキューって、厳密にその定義にのっとるとグリルなんです。

黒岩 そうそう。東南アジアとかアメリカとかもそうなんですけど、バーベキューっていうものが日本人で言うところの“蒸す”とか“煮る”のと同じ感覚で存在してるんですよね。だから「今日はカレーだな」っていう感覚で「今日はバーベキューだな」って、日常的に行われてると。一家に1つ美味しいBBQ料理があったりするんですよ。文化としてしっかり根付いている。

中村 うん。みそ汁だったりラーメンみたいなものだと思ってる。博多はとんこつで北海道は味噌みたいな。BBQも、福岡だからコレっていうスタイルができたら面白い。

上水 なるほど。福岡×BBQの可能性についてもう少し聞きたいです。

中村 福岡はこれだけビルがある上に、ビッグバンで2030年まで新しくビルを開発していくって市長が言っているので、この段階で屋上をBBQ場にできるんじゃないかなと。BBQができるところって糸島とか油山とか、結構アクセス悪いじゃないですか。でもそれが天神とか中洲とか博多とかにあったら仕事帰りにも行けますし集合もしやすいんです。そういうふうに、遊ばせてるたくさんの場所をBBQ場として広げることができたら、福岡はもっと盛り上がるんじゃないかと思いますね。

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一手間、二手間で楽しくモテる!?

高山 普段は女性が料理するけど、BBQって大体男の人が焼いてくれるじゃないですか。もてなされた感があって女性にモテるっていうのはあるかもしんないなって、ふと。

黒岩 いやあ、女子に焼かせちゃいかんすよ。僕が思う男の理想像っていうのは、やっぱりこだわりを持った深みのある男というか。スーパー行って買い物して、「荷物俺持つよ」「かっこいいー」とかそれはそれで楽しいとは思いますけど、BBQっていうものの楽しさはもっとあるわけですよ。例えば前の日にちょっと豚肉を買っといて…

高山 事前に?

黒岩 そう。スーパーにもあるブロック肉にちょっと塩こしょう振ってゆずごしょうとか塗りこんで、アルミに包んで次の日持っていくだけですわ。

高山 それだけでいいの?

黒岩 それでBBQが始まった時に火の横に置いて、じわーっと火を入れていくわけですよ。何コレ何コレってなるでしょ? その時はうるさいなーって言っといて、最後に「実は今日作ってきたんよ」と。ぱかっと開けたらゆずごしょうの匂いがふわ〜ですわ。それを切って食べる楽しみ喜び! そんな感じでちょっとしたことでできることっていっぱいあるんで、僕とけいちゃんはそれをわかっていただきたいなって話してたんですよ。

中村 僕、「バーベキュー モテる」ってGoogle先生に聞いたら10個くらいでてきたんです。そしたら書いてたのは、男の人はまず焼きましょうと。「トングを離してはいけません」とか「大げさな感じで火をおこしましょう」とかそういうめんどくさいことを全部男がやったらモテますよと。でも決してそうではないと思ってます。ただ、出張バーベキューでいろんなところに行きますけど、福岡は特に焼きたがりがめちゃくちゃ多いですね。

上水 何でだろう?

中村 やっぱり、焼くとモテる!焼くと目立つ!って、モテたさが鮮明に出てるんですかね(笑)

高山 でもそういうときに端っこのほうでじわーっとアルミを置いといて、最後の最後にぽんってだされたら、おって思うかもしれないね!

黒岩 確かに。今日来てる人たちには、コリアンバーベキューをやりつつも一手間二手間できる人たちであってほしい。

中村 BBQって可能性無限大だと思うんですよね。味付けもそうだしシチュエーションもそうだし、人の数だけBBQのスタイルがあっていいと思ってて。だから今回の時間を通して「こういうスタイルもあるんだな」「やってみようかな」って思ってくれたら嬉しいです。

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いかがでしたか?トーク後のBBQパーティーでは、目の前で串焼きのブロック肉を切ってもらったり様々な種類のお肉が出てきたりと、焼き肉ならぬ本当の「BBQ」にみなさん大興奮。今まで開催したトークの振り返りや、参加者の皆さんが考える『あなたのReTHINK教えてください』コーナーなどでも盛り上がり、まさに空間として、コミュニケーションツールとしてのBBQを楽しむことができました。

ReTHINK FUKUOKA PROJECTでは今後も参加型のトークイベントを開催していきますので、ぜひぜひ遊びにきてくださいね。

 

ReTHINK FUKUOKA PROJECTについて
コミュニケーションや働き方、ライフスタイルに大きな変化をもたらしている福岡。新しい産業やコミュニティ、文化が生まれるイノベーティブでエネルギッシュな街となっています。
そのチカラの根底には、この街に魅力を感じて、自らが発信源となっている企業や人がいます。
ReTHINK FUKUOKA PROJECTは、「ReTHINK FUKUOKA」をテーマに、まったく異なるジャンルで活躍する企業や人々が集い、有機的につながることで新しいこと・ものを生み出すプロジェクトです。


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