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人生は旅によってつくられた? ロバート・ハリスさんと貞國さんが語る 旅がもたらす”ひと”と”まち”の成長とは

ReTHINK FUKUOKA  PROJECT イベントレポート05

アナバナではReTHINK FUKUOKA PROJECTの取材と発信のお手伝いをさせていただいています。


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「ReTHINK FUKUOKA PROJECT」トークイベント第5回目は「旅が僕らをつくった」と題して、”「まち」と「ひと」の成長について”を探っていきます。
訪日外国人旅行客の増加に伴って、インバウンドに注目が集まっている今。LCCのおかげで移動が簡単になったり、どこでも仕事ができるようになった今。旅がもたらすまちとひとへの影響には、どんなものがあるのでしょうか。

「僕の人生は旅によって形成された」という、幼い頃から筋金入りの旅好きである作家・DJのロバート・ハリスさんと、アーティストのためのシェアハウス「スタジオアパートメントKICHI」や商店街リゾートホステル「コステル美野島」を手掛けた不動産アーティスト貞國秀幸さんをゲストに迎え、TABI LABO代表の久志尚太郎さんと福岡テンジン大学理事の山路祐一郎さんの4人が、旅をキーワードにReTHINKします。

私たちはなぜ旅をして、そこから何を得るのか。そして旅人目線で見た福岡というまちのあり方についても、会場が一体となって盛り上がるトークとなりました。内容を一部抜粋してお伝えします。

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初めて自分の生き方を決められるのが旅

山路 ロバートさんと貞國さんには旅という旅行自体の経験もそうですけど、人生という旅についても聞きたいと思っています。お二人はどんな旅をしてきましたか?

ロバート 俺は高校の夏休みに、海外のバイト先で会ったヒッピーの人たちとヒッチハイクをしたり乗り合いバスに乗ったりして旅をしてました。そのときあまりにも楽しくて自分の発見がいろいろあったんで、日本に帰ってきてから「人生でやりたいこと」を100個書いたんです。そしたら俺は日本に住んでサラリーマンとして暮らすことが無理だってわかった。大学を卒業した次の日には海外に終わりなき旅路に出て、色んなところを旅しながらアメリカに1年、バリ島に1年、シドニーに16年住みました。

山路 貞國さんも面白いキャリアをお持ちですよね。

貞國 そうですね。僕は社会人でありながら旅をしてきたんですけども、社会人の中では旅してるほうだと思います。会社をやめたのが2009年なんですけど、これはもう事前にやめるって決めてまして、なんでかっていうと皆既日食なんですね。屋久島と奄美半島っていう、こんなに近いところにベストゾーンがくるんですよ。これは見逃すわけにはいかないと思ってやめました。

ロバート いい理由でやめたねえ〜。

久志 そこから旅人人生が始まったわけですね。お二人はなぜ旅を始めたのか、旅で何を得たのかを聞いてみたいです。

貞國 僕はやっぱり、見たことないものを見たいっていう好奇心ですね。旅が僕をつくってます。

ロバート 僕が旅してて一番発見したのは、自分がいかに寂しがりやかってこと。よく孤高の旅人なんて言われるけど、大っ嫌いなんですよ、一人旅。でもたまには1人で旅しないといけないし、そこではいろんな自分の発見があった。高校で学んだ何年間よりも、最初の6ヶ月の海外旅行で自分のことを学んだと思うな。

久志 二人の話を聞いて僕が思ったのは、普段生きているといろんなしがらみやレールがあると思うんですよ。だけど旅っていうのはもしかすると、人生で初めて自分らしく自分の生き方を決められる場所なんじゃないかなって。その結果として、例えばロバートさんだったら作家とかDJとか、貞さんだったらホステルとか、自分の自分らしい生き方っていうのを体現できたんじゃないかなって。

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笑顔とオープンハートがあれば、どこにいても生きていける!

山路 みなさん、これから人がどんどん移動する時代になるっていうのはご存知ですか?もっと移動が簡単に、身近になっていくんです。僕らは大移動時代の中でどうサバイブしていけばいいんでしょうか?

ロバート 僕は、どこ行っても住めるなってすごい思うんですよ。ハードルが高いと思うのは自分の心の問題であって、友達ができる人はどこに行ってもできますし、日本にいてできない人はどこに行ってもなかなかできない。

久志 そう。ロバートさんが一番すごいのは、英語ができることでも行動的なことでも、かっこいいことでもないんですよ。オープンハートで、笑顔がめちゃくちゃ素敵なことなんです。

ロバート 笑顔でいるとさ、人が寄ってくるの。むっつりしてると誰も寄ってこないよ。

久志 人に対してオープンで、構えないってことですよね。未知なる場所でもロバートさんみたいなかわいい笑顔でオープンでいられるかっていうのが、僕はこの大移動時代で一番大切なことだと思いますね。

貞國 僕は、コステル美野島という博多区の商店街の一角にあるホステルをやっていますけど、日本人が来ると緊張するんです。旅慣れていないからなのか、構えてやってくるんですよね。それからアジア圏の人とヨーロッパ圏の人の違いは、例えば5日間滞在ができる場合に、アジアの人が長崎や熊本、別府と予定を詰め込むのに対して、ヨーロッパ圏の人はそのまちを楽しもうという感じがある。ゆっくり本を読んだり空気を感じたりして、商業施設にはあまり行かないですね。モノが大切な時代は、スーパーや郊外のショッピングモールに行くだけでも十分で、何の会話もいらないですよね。だけど僕は、これからは商店街の時代、心の時代がくるんじゃないかと思ってます。

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福岡に観光名所はなくていい

久志 僕、福岡の人ってみなさん旅慣れてるなと思いますよ。きっとラテン気質なところがあって、外から来た人を受け入れて、面白いことを面白いって言って一緒に楽しむカルチャーがすごいありますね。

ロバート 例えばみなさん隣の人と話してくださいって言ったら、さっきぶわーって話し出したじゃん。これはね、他のまちに行くとありえないよ。

久志 うん、ないね。

山路 福岡では当たり前なんですけどね。せっかくなので、さっき隣の方とどういうお話をされたか、どなたか教えてくれませんか?

Aさん 福岡市には、観光地があまりないという話になりました。例えばシンガポールや香港には「ここに行けば香港にいったことになる」ような場所があるんですけど、福岡はないんです。そこが不安だと言う人と、それこそが福岡の良さだという人がいて。何日間か福岡に来た人が感じる良さと、私たち福岡に住んでいる人が思う福岡の良さって、シンクロしてるんでしょうか。

ロバート 俺はシンクロしてると思うよ。だってマーライオンなんてなくていいじゃん。福岡の人にこのお店いいよって言われてついていくと、ほんとにいいお店なのね。しかもみんなフレンドリーなのよ!どこいっても、俺はそういったローカルな人が行くところに行くのが好きなのね。福岡に来たときも必ずそういうところに行くんだけど、すごい居心地がよくて、別に観光名所なんてなくていいと思うんだよ。

Aさん そうですね。そういう形で発展していってほしいと思っています。

久志 僕も世界のいろんなところを周りましたけど、別に世界遺産とかあんまり感動しないですよ。人が感動するとか記憶に残ることって、観光名所みたいな場所とは全然違うところに実はある。すごい美味しい食べ物があって、そこのおばちゃんに優しくしてもらってとか、そういうところに感動を感じるんだと思っています。


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いかがでしたか?「旅が自分をつくった」と断言する二人のお話には、非日常な面白い出来事もありながら、誰もがうなずけるようなメッセージが込められたものでした。
ロバートさんや貞國さんのように旅人目線でまちを見ることで、今までは思ってもみなかった良さを見つけることができるのかもしれません。
さまざまな切り口から福岡を捉え直す「ReTHINK FUKUOKA PROJECT」では、これからも新しい福岡の魅力を発掘していきます。楽しみにされていてくださいね!

 

ReTHINK FUKUOKA PROJECTについて
コミュニケーションや働き方、ライフスタイルに大きな変化をもたらしている福岡。新しい産業やコミュニティ、文化が生まれるイノベーティブでエネルギッシュな街となっています。
そのチカラの根底には、この街に魅力を感じて、自らが発信源となっている企業や人がいます。
ReTHINK FUKUOKA PROJECTは、「ReTHINK FUKUOKA」をテーマに、まったく異なるジャンルで活躍する企業や人々が集い、有機的につながることで新しいこと・ものを生み出すプロジェクトです。


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