先日お邪魔した、壱岐と甑島の交流会をレポートします。
壱岐は玄界灘に浮かぶ長崎県壱岐諸島。
博多港からフェリーで2時間20分で行く事ができる、身近な離島です。
その壱岐に、遠くは鹿児島甑島の面々が研修旅行へとやってきました。
甑島は東シナ海に浮かぶ鹿児島県甑島。
甑島チームは半日以上かけて(!)の島から島へ移動です。
以前、アナバナの 2リズムで旅をしましたが、人も風土も本当に素敵な島です。
あたり前ですが、島へは船で移動するしかありません。
ネットが普及し、いつでもどこでも情報が手に入る今の時代でも、
島では物理的に物や人との交流が他の土地に比べて少なくなります。
それは良いところでもありますが、島民達にとっては「島を伝え、未来に繋げる」ことを試行錯誤しなくてはなりません。
会の目的は、「 七蔵巡り」や「街歩き」「しまとく通貨」など、
様々な取り組みをしている壱岐の島観光を甑島チームが体験し、島民間の交流を深めることです。
福岡在住の私も、とあるご縁から今回の交流会へ参加させていただくことになりました。
交流会の仕掛人は、旅の企画をされている「旅のオアシス」の戸田さんです。
「旅」で九州を元気したいとの想いから、
「旅の輪九州」というサークルを作り、島旅に関する様々なツアーを企画されています。
今では”島旅ならオアシス!”として知る人ぞ知る存在となっています。
http://tabinowa.jp/
「今、イカ釣りの話で意気投合したんですよ!」
と、キラキラした笑顔を見せてくれた島ガールを見つけましたよ。
新人海女ちゃんの合田さんと季刊誌「 九州のムラ」で島暮らしコラムを執筆中の横田さん。
合田さんは、震災を機に岩手から長崎に移住され、
現在は壱岐地域おこし協力隊の一員なのだそう。
壱岐の海女漁を継承していく貴重な人材として活躍中です。
一方、横田さんは東京からのIターンとして甑島に移住されたそう。
島唯一のギャラリーで働きながら、自給自足の生活を実践中とのこと。
甑伝統の箱三味線(ごったん)復興活動や執筆業、甑アートプロジェクトにも関わるなど、
島暮らしを内外に向けて発信中です。
ジャムづくりについて熱く語っていたのは、壱岐のジャム兄さんこと下條青果店の店主さん。
甑島ではただいまアロエを使ったジャムを商品開発中なのだそう。
甑島地域おこし隊の方々が、ジャム兄さんからアドバイスをもらっておりました。
甑島チームの関さんは、旅行代理店での勤務経験を活かして、
地元の人と作り上げる着地型の観光を目指し、現在観光マップ制作中だそう。
ご自身のブログ「せきこの下甑島日記」では、
地域おこし隊の活動から女子目線の島の魅力まで多方面から甑島を発信しているようですよ。(http://mih019.sakura.ne.jp/wp/)
交流が盛り上がる中、突然照明が暗くなり、
ハッピバースディ〜の歌とともにお誕生ケーキが運ばれてきました。
本日の最年少参加者、甑島からの齊藤夫妻の娘さんは、
去年の冬に生まれたばかりの小さな小さな島民です。
壱岐の方からも「島に産まれてきてくれてありがとう~」と声がかかっておりました。
子は寳ですね、感動します。
ちなみに、2013年に上甑島に誕生した赤ちゃんは7人だったそうです。
「島には素晴らしいものがたくさんあるけど、なによりの宝は「人」なのだ」と、
交流会の会場となった壱岐ビューホテルの吉田支配人はおっしゃいます。
島を盛り上げていくには地域が輝かないといけない、
地域が元気になるには人が元気でなければならない、
そんなお話も耳にしました。
若い人から刺激を、ベテランからは知恵をもらう皆さんのお姿に、
未来に繋がる島の観光をこれからも注目していきたいと感じた交流会でした。
島のおいしいお料理も、ごちそうさまでした!
(写真/文 とよだ)