雲仙のおすそわけ

この春夏は、新しい雲仙トリップ! 山・海・食に感性が揺さぶられる旅に出よう

観光地をめぐるのはもちろん、その土地だけの食やカルチャー、街からにじみでる独特の空気感まで、しっかり肌で感じたい。そんな地域のディープな魅力を楽しむ人々から選ばれている旅先のひとつに、雲仙があります。

雲仙といえばもちろん温泉!ですよね。ただ、温泉だけじゃないのが“今”の雲仙。その姿をよりたくさんの方々に伝えようと、先日、さまざまな雲仙を見つけて、触れて、食べて体感するイベント「雲仙のおすそわけ2026 Spring / Summer Collection」が、福岡市・薬院にある「美山ビル」にて開催されました。

雲仙に興味のある人々、ふらりと入店した人々で賑わう「美山ビル」

福岡市別府の人気店「Pusis」がつくった、雲仙の食材たっぷりのケータリング

春夏の旅行シーズンに向けて、旅先を探しているみなさん。感性を優しく、深く、揺らしてくれる、新しい雲仙と出会う旅に出かけてみませんか?

雲仙は温泉だけじゃない、新アクティビティに注目

のんびりオトナな温泉旅行のイメージがある雲仙。ですが、今、新しいアクティビティが続々登場しているのをご存知ですか? しかも、普賢岳や雲仙温泉がある山側の「雲仙ネイチャーエリア」、橘湾に面して小浜温泉がある海側の「橘湾サンセットエリア」、その両方で高感度な体験が目白押しなのです。

「橘湾サンセットエリア」にある「小浜温泉」の街と、「雲仙ネイチャーエリア」の「雲仙地獄」

そこでこの春夏、計画したいのは「1日目は山をとことん満喫」「2日目は海でしっかり遊ぶ!」と、1度の旅行で180度違う雲仙の個性を楽しむ旅。全く違う泉質をもつ「雲仙温泉」と「小浜温泉」のどちらにもしっかり浸かれます。これってかなり贅沢な旅ではありませんか?

また、絶対にはずせないのが雲仙の食。一昨年には九州で唯一「美食都市アワード2024 受賞都市」に選出されたほど、豊かな食材とそれをおいしい一皿に変える料理人に恵まれているのです。 ではここから、「山・海・食」にたっぷり浸る雲仙トリップ、さらに深堀りしていきましょう。

山は気温マイナス5度! 春・夏にこそ選びたい避暑地「雲仙ネイチャーエリア」

日本で最も新しい火山「平成新山」や「普賢岳」など、20以上の山々が連なる「雲仙岳」。そして美人の湯の「雲仙温泉」などを有する「雲仙ネイチャーエリア」。山の中腹にある「雲仙温泉街」は標高約700mに位置し、その涼しさはまさに“天然のクーラー”。真夏の酷暑のシーズンでも熱々の温泉をラクに楽しめると、ひそかに話題となっています。

そんな「雲仙ネイチャーエリア」で注目を集めているのが、「雲仙地獄」を舞台とした没入型ナイトウォーク雲仙ボルケーノナイトウォーク2026~光と映像が紡ぐ、夜の物語~。「雲仙地獄」および周辺の自然とダイナミックなプロジェクションマッピングが融合したデジタルアートの世界に、大人も子どももどっぷりと没入。旅館で食事をした後の夜のアクティビティにもぴったりです。

湯けむりや硫黄の香りまでが演出になる「雲仙ボルケーノナイトウォーク」は、国立公園内で開催される貴重なイベント。会期は5月31日(日)までなので、GWはもちろん、それ以降もまだまだ楽しめます

夏が近づくにつれてオススメ度が増すのが、「雲仙温泉街」から車で3分ほどの場所にある「白雲の池キャンプ場」のアウトドア・アクティビティ。ここでは、アラスカ荒野を旅するために開発された小型ボート「パッククラフト」に挑戦! こちらも標高700m&水上をわたる風で涼しさ抜群です。

子どもも安全に楽しめる「パックラフト」。のんびりボートで漂いながら、鳥のさえずりや涼しい風に包まれてリラックス

また季節ごと変化する、天然色のグラデーションも「雲仙ネイチャーエリア」からの贈り物。春はミヤマキリシマのピンク、初夏はキラキラと輝く新緑、夏は生命力あふれる深い緑と、さまざまな彩りを見せてくれます。

海は夕陽とともに。マジックアワーが最高のごほうびになる「橘湾サンセットエリア」

「雲仙ネイチャーエリア」から標高を下げ、一気に海岸線へ。海に面した「橘湾サンセットエリア」に到着します。その中心地「小浜温泉」の泉質は、海の近くだけあってわずかに塩味を感じる“おいしい”塩化物泉です。

「小浜温泉」の源泉温度は105℃と日本一。その蒸気は食材をおいしく蒸し上げます。そして温泉水を精製した塩がつくられ、温泉水そのものを“だし”のように使った料理も存在するのです。

105℃の源泉の天然蒸気で調理する“究極の熱源”。「ボルケーノ・ガストロノミー」とも称されています

「小浜エリア」の主役級コンテンツは、橘湾に沈む夕陽です。サンセットタイムの海と空は、地元の人々にとっても欠かせない存在で、日々変わる夕陽の表情を「毎日、スマホのカメラで撮影しているよ!」という人も多いそう。

2025年、その夕陽を海の上から眺めるマジックアワーのシーカヤックツアーが新しいアクティビティとして登場。黄金色の海と空が溶け合うなか、火山活動が作り出した断崖絶壁や洞窟をめぐるツアーは、神秘的な水上体験! ガイド付きなのでシーカヤック初体験の人も安心です。

日没まえから橘湾に漕ぎ出し、刻々と変わっていく海と空の真ん中にステイ。きっと特別な思い出になるはず!

シーカヤックの後はそのまま温泉へ。さっぱりした後は「小浜エリア」の飲食店で晩ごはんにありつきましょう!

雲仙の野菜、魚介を、雲仙ならではの調理法で

雲仙の畑の土「火山灰土」は、ミネラルたっぷり。農家のみなさんは、火山という過酷な自然も味方につけて、旨みも糖度も高い農作物を育てています。なかでも南串山町で栽培される幻のじゃがいも「デジマ」はなめらかな触感で、揚げても煮てもおいしい!と評判。 旅の途中に手に入ったら、「小浜温泉」で温泉蒸しにして味わってほしいもののひとつです。

南串山町(愛称・なんぐし)では海が見える赤土の段々畑で「デジマ」が栽培されています

雲仙には多様な伝統野菜も存在します。「雲仙こぶ高菜」「雲仙赤紫大根」「守山こんにゃく」などは、食料品店や飲食店でも出会えます。「美食都市アワード2024 受賞都市」選出の背景にも、これら伝統野菜と向き合う農家と、野菜を美味なる一皿へと昇華させる料理人たちの共創がありました。

ちなみに雲仙の若手農業従事者率は全国トップクラス。この数字が雲仙の農業の元気さを表しています。

雲仙の野菜に魅了されて移住してくる料理人もいるほど。「美食の街」としても注目されています

そしてまた雲仙の海も美味の宝庫。「普賢岳」から地中を通って橘湾の海底に湧き出す地下水、海に流れ込む温泉の源泉もミネラルたっぷりで、極上の魚介類を育てます。ぷりぷりとした身のタイやブリは、お刺身はもちろん、温泉の蒸気で調理するのも最高。また、雲仙の暮らしに欠かせない「エタリ(カタクチイワシ)」もぜひ体感したい食文化です。エタリの塩辛(アンチョビのような保存食)」はおみやげにもできますし、運がよければ新鮮な生のエタリに出会えるかも!

雲仙の山・海・食が好きになり、人がもっと好きになる

駆け足で紹介してきた雲仙トリップ。山遊び、海遊びが楽しいシーズンにぴったりの旅の選択肢なのではないでしょうか。

この春夏、雲仙を訪れたなら、ぜひ臆せずにお店のスタッフや地元の方に話しかけてみてください。ふらりと訪れた旅の人にも温かく接してくれる、オープンマインドな人々にきっと出会えるはず。自然と心がつながって、ひとり、ふたりと知り合いが増えたら、今度は“雲仙の人”に会いにくる旅のプランニングが楽しくなりそうです。

(取材:編集部、文:ライター/西村里美、写真:編集部、雲仙観光局)