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art space tetraの坂口さんに会いました!

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2013.3.19 up

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毎年夏になると、山笠が駆け抜ける博多区の須崎問屋街。その一角に、ひっそりとたたずむホワイトキューブがあります。注意していないと思わず通り過ぎてしまいそうになるその場所の名は、アートスペース・テトラ。坂口さんはここの代表です。

テトラは十数名の有志で運営されているスペースで、メンバーにはキュレーター、ダンサー、哲学者、ライター、写真家など、多方面で活躍している方々ばかり。そんな彼らが思い思いに企画しているのだから、開催されるイベントもさまざまです。アート作品の展示をはじめ、アカデミックなトークや手づくりマルシェなども。音楽のアバンギャルドシーンでは特に注目されていて、海外からの大御所ゲストも頻繁にやって来ます。

こんな多種多様な企画を束ねるのは大変そう! と思いきや、坂口さんはのんびりした口調で「僕はな~んにもしてません。ただ見てるだけ」。

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そんな余裕たっぷりの坂口さんが代表になったのは、つい昨年の春のこと。もともと続けていた音楽活動をきっかけにテトラに出入りするようになり、7年ほど前にメンバーに。その頃はラップトップひとつでノイズを出したり、電子楽器を自分で作ったり、かなりアバンギャルドな活動をされていたようです。

その後アニメや漫画にシフトし、現在は初音ミクやボカロなどのいわゆるバーチャルシンガーを通して、せっせと曲作りにはげむ日々を送られています。音のディテールへのこだわりは、物腰やわらかな姿から想像もつかないほど。
普段はごくごく普通のサラリーマンだというのだから、また驚きです。毎日仕事帰りにはテトラに立ち寄って郵便物のチェック、お金の管理、スペースの修理・修繕など“テトラの用務員”も担っています。

代表というくらいだから、メンバーをぐいぐい引っ張っていくタイプの方かと思っていたら「この場所が、こんなふうにあらねばならぬとか、あってほしいとか、そういう思いはありません。みんなが好きなことを好きなようにやれたらそれでいい。そのなかで化学反応が起きたら、面白いかもしれませんね」と、笑いながらおっしゃる坂口さん。お父さんのようなこのどっしりとした寛容さが、面白い風を呼び込んでいるのかもしれません。みなさんも、一度アートスペース・テトラを覗いてみてはいかがでしょう?
気になる方はウェブサイトをチェックしてみてください。
art space tetra http://www.as-tetra.info/


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