仕事前の、腹ごしらえ
福岡県 筑紫野市はらふと餅
車だと1時間で60kmは移動できるこの頃ですが、つい100年程前まで人は歩いていたんです。60km移動するのに15時間、そりゃあお腹も減るでしょう。移動は徒歩の江戸時代に、長崎街道の難所であった三国峠を上り下りする人々が、腹ごしらえに食べたのがこのはらふと餅だそう。三国峠は現在の福岡県筑紫野市。交通の要所ですから随分と大勢の人々がはらふと餅に支えられて歩いたんでしょうねぇ。この餅を供する宿場がなくなってからしばらく途絶えた名物を、松庵さんが復活させました。むちむちのお餅がふっくら煮た餡を包む、素朴で美味、そしてなかなかのボリュームです。食べれば、ようし、もう一仕事、と気持ちを奮い立たせてくれるでしょう。
